「おざなり」にするか、「なおざり」にするか

・おざなり=いいかげんに物事をすませること。
・なおざり=いいかげんにしておくさま。おろそか。
何だかわかりませんね(笑)。
簡単に言うと「おざなり」はいいかげんに“やる”、
「なおざり」はいいかげんにして“やらない”こと。
こんな「おざなり」な説明ですいません(笑)。

↓  ↓  ↓

というわけで、若干の補足を。。。

■おざなり(御座成り)
いいかげんに、中途半端に、その場しのぎにやっつけること。
江戸時代(19世紀初め)から使われていたみたいです。
宴席(御座敷)などで、表面的に形ばかりを取り繕った言動を指したものらしい。

■なおざり(等閑)
おろそかにする、避けて放置すること。
何と平安時代(10世紀)には使用例があるそうです。

漢字の「等閑」は「なおざり」と同じ意味の漢語。
「等閑に付す」などという使い方をします。

つまり、
・おざなりにする=(いいかげんに)やる。
・なおざりにする=(いいかげんにして)やらない。
ってことになるわけです。

でも、
・なおざりにしない=放置しない=(きちんと)やる。
なのでお気を付けください(笑)。

まだ何ともわかりにくいですね……。
なので、例文を作ってみます。

・夕食の準備を“おざなり”にする。
  ⇒面倒くさかったんですかねえ、すごく適当にすませてしまいました。
   でも、一応準備はしているんです(笑)。

・夕食の準備を“なおざり”にする。
  ⇒どうしちゃったんでしょう、そもそも準備すらしてません(笑)。

また別の例文。

・宿題は“おざなり”にするな。
  ⇒いいかげんにやらずにきちんとやれ、ってことですね。

・宿題は“なおざり”にするな。
  ⇒そもそもやらないのはまずいだろう、ってことです(笑)。

いかがでしょう?
よく似た響きの言葉ですが、違いがわかっていただけましたでしょうか。
それとももっとこんがらかってしまったでしょうかうっしっし

まあ、大事なことはおざなりにしても、なおざりにしてもいけないのは一緒なんですが……。

<文責・秋田大介>

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